ひなまつりの夜 | hirari

ひなまつりの夜

会社の先輩と一緒にバスで帰る。
夕方雪だった雨は、夜に再び雨になった。

バスの中で森ガールの話になって
一緒に該当項目を指折り数えていく。
62項目中、先輩は35個で私は29個。
「森ガールとか気持ち悪いけど、
確かにもてますよね」という話。
私はいっけん森ガールっぽいけど、
実はまったく森ガールではないと言われて
ほっとした。
というか30にもなって森ガールとか
もはやホラーだし!


23時ごろ。
まあ、森ガールに相応しくない
鹿児島料理のお店に入り、
「生ください」と言ったあと
わあ、焼酎がいっぱいある!と
「やっぱり瓶ビール」にして、
2杯目からは焼酎にした。
佐藤黒
三岳
蝶と花
伊佐美
森伊蔵
山猫

そしていつものごとく気づいたら仕事の話。

私たちは飲むと最後にはいつだって仕事のことばかり。
もちろん本や映画や恋の話もするけれど、
頭のなかの半分は仕事のことばかりなんです。
酔っ払って飲みまくっている先輩を目の前にして、
私は家族や恋人や友人よりも長い時間を
彼女と一緒に過ごしてきたのだと思うと
先輩を愛おしく感じた。


軽くご飯のつもりが夜も深く閉店の2時。
先輩がタクシーの乗るのを見届けて、
冬の雨で洗われた空気がきれいな街を
大きく深呼吸してきれいな空気を体に送りこんで、
歌いながら歩いて帰った。