渚のシンドバッド | hirari

渚のシンドバッド

あーとかうーとか

夜になるまで読書と惰眠を繰り返し繰り返した。
クーラーを入れずに開け放した窓からは少しだけ生ぬるい風が吹いてくる。
夏の気だるさに身体も脳みそも溶けそうだ、と思いながら、
「また会う日まで」を1章読んでは、目をつぶり、もう1章読んでは、溶けるように眠った。
もう夜も遅くなってから夕飯の買い物に行って、
温野菜にオリーブオイルと塩と胡椒ばりばりをふりかけて、
玄米ご飯に卵をかけて、
手抜きの夕ご飯。


そして『渚のシンドバッド』を見た。
あー若い感性とかがびりびりするような青春映画。
橋口亮輔が撮っていて、ゲイの男の子が主人公ではあるけど、
別にそれだけが主のテーマじゃない。
ゲイの話ってそればかりが先走って正当に評価されないのが残念で仕方ない。
初めて人を好きになったときのこと。
持て余す身体の気だるさ。
キスしたい衝動。
気持ちが伝わらないこと。
どうにもならないこと。
まだ何も知らないからこそ、美しくて醜い感情がすごくよく描かれている。
あーとかうーとか。

この女の子はスタイル悪いけど、存在感あるなーと感心して、
ぜったいに今活躍している女優に違いない、と思って、
そうしたら浜崎あゆみでした。
あらーと思う。
浜崎あゆみとかぜんぜん好きじゃないけど、
この頃のままだったら、意外と好きだったのかもしれないのに、と思った。